夏は汗をかくことで体温調節が行われますが、汗による肌トラブル(赤み、かゆみ、吹き出物など)も増える季節です。 東洋医学・鍼灸では、体内の熱や湿気のバランスの乱れが原因と考え、それに対するアプローチを行います。 主な原因: • 汗と皮脂による毛穴の詰まり • 汗の成分による刺激 • 汗を拭きすぎて皮膚バリアが低下 • クーラーによる冷えとのバランスの乱れ(外熱内寒) 東洋医学的な原因 • 湿熱(しつねつ):湿気+体内の熱がこもることで炎症や吹き出物を引き起こす • 肺経の熱邪:皮膚の調整を担う肺に熱がこもると、皮膚に赤み・かゆみが現れる 鍼灸で使われる代表的なツボ 曲池(きょくち) • 【場所】:肘を曲げたときにできるシワの外側端 • 【効果】:熱を冷まし、かゆみや赤みの緩和に有効 合谷(ごうこく) • 【場所】:手の親指と人差し指の間のくぼみ • 【効果】:全身の調整、皮膚トラブルの基本穴 陰陵泉(いんりょうせん) • 【場所】:膝の内側、脛骨(すね)の内側を指でたどって止まるところ • 【効果】:湿気の排出、水分代謝の調整 風池(ふうち) • 【場所】:首の後ろ、髪の生え際のくぼみ • 【効果】:体の熱を放散し、風邪・かゆみ症状の改善に セルフケアアドバイス • シャワーや濡れタオルで汗をこまめに拭く • 冷たい飲み物のとりすぎを避ける • 緑豆・はと麦・きゅうりなど、利尿作用のある食材を摂る • 適度な運動で汗を出して、巡りをよくする まとめ 夏の肌トラブルは、東洋医学的に「湿熱」「熱邪」のケアがポイント。 ツボ刺激や鍼灸治療を活用して、体内の熱と湿のバランスを整えることで、肌の調子も整いやすくなります。